水虫に有効な治療薬としてニゾラールが最近話題になってきています。その効果は果たしてどのくらいなのか知りたいかと思います。水虫以外にもカンジダや皮膚炎などにも効き目がありますので、詳しく見ていきましょう。

ニゾラールの画像

これぞニゾラールの実力

ニゾラールは、カビの仲間である真菌の細胞膜を構成しているergosterolが生成されるのを阻害することにより、水虫やgenital candidiasisなどの真菌由来の疾患を改善するという成分です。ちなみに、一般名はKetoconazoleで、日本ではローションやクリームタイプの塗り薬が販売されていますが、海外では錠剤タイプの内服薬も市販されています。なお、ニゾラールが登場したのは、約40年前の1977年のことで、最初の経口抗真菌薬として使用されていました。しかし、毒性が強く吸収もされ難いうえに、活性を示す菌の種類も限定されているので、現在では第一選択薬としてはItraconazoleに取って代わられています。ちなみに、ニゾラールの副作用は、他の外用の抗真菌薬と同様に接触皮膚炎などで、発症率は全体の3パーセントから4パーセント程度です。使用するうえで注意しなくてはならないポイントは、真菌は広範囲に潜んでいる可能性があるので、局所に限定して塗布するよりも広い範囲に使用するということです。なお、ニゾラールは細菌由来の痒みやフケを改善する作用があるので、シャンプーにも配合されています。この他にもフケの原因は頭皮の乾燥にあります。さらに、男性の薄毛の原因物質DHTの生産を抑制する作用があるので、抜け毛予防にも効果を発揮します。この具体的な仕組みは、ニゾラールがDHTの生産に関与しているII型の5α-reductaseの酵素活性を阻害することにより、生産量を減少するという内容です。つまり、頭髪に対して直接作用するのではなく、脱毛症の原因を解消するということになります。また、他に皮脂の分泌を抑える作用もあるので、オイリーなタイプの人にもオススメできます。

ニゾラールを塗ってはいけない箇所とは

ニゾラールはケトコナゾールを有効成分にした医薬品で、真菌による感染症を治療するために用いられます。抗真菌薬のひとつとして処方されますが、剤形はクリームやローション、スプレーといった外用薬で、内服薬は存在しません。そのため、真菌が皮膚に感染する表在性真菌症に使用され、臓器や体内で感染する深在性真菌症には用いられません。ニゾラールはイミダゾール系抗真菌薬に分類され、カビの仲間である真菌に対して効果的ですが、塗った際の皮膚への刺激が比較的に少ないのが特徴です。特に利用されるのは白癬菌によって感染した水虫で、その他にいんきんたむし、しらくも、カンジダ症、癜風、脂漏性皮膚炎などに利用されます。皮膚に塗る薬ですが刺激が少ないので、基本的にどの部位でも使用することが可能です。ただし、性器ガンジダやいんきんたむしについては、性器周辺の皮膚に塗ることはありますが、女性器の小陰唇といった粘膜には使用できません。刺激は少ないとは言え、粘膜に使用するとかぶれや炎症を起こす可能性があるので、性器内部に感染していた場合は膣内の洗浄や内服薬または膣錠などを用います。また、水虫でも成分が皮膚から浸透できる足の裏や指の間などの足白癬には有効ですが、角質が固まった爪には浸透することがないため、爪白癬にはあまり効果がないようです。爪白癬に関しては体内からの治療が必要になることもあるので、病院では内服薬の投与に切り替えてくれることもあります。どうしても治療が進まない場合は、かかりつけの医師に相談してみると良いでしょう。ニゾラールは皮膚から成分が浸透することで真菌を退治するものなので、使用する場合はしっかりと塗りこみ、広範囲に塗ることが必要になります。

ニゾラールが効かないと思う時は

脂漏性皮膚炎の治療に用いられるニゾラール。抗真菌薬の一つで皮膚炎の原因となっている菌に対して、高い殺菌効果を発揮します。脂漏性皮膚炎は毛穴に皮脂がたまり、それを餌とする真菌が増殖して炎症がおきます。ニゾラールはこの真菌を殺菌することで、症状の改善を図るのです。ただニゾラールも万能なわけではありません。なかには薬を塗り続けても炎症が治まらないという人もいます。それは皮膚に炎症が起きたのは、真菌だけが原因であるとは限らないからです。そもそも皮膚の炎症は肌の防御作用からくるものです。肌に対して攻撃を仕掛けてくる真菌がいなくなれば、炎症が治まると考えるのが普通ですが、じつはそうではありません。人間の体には免疫機能が備わっており、炎症が起きた部位では免疫細胞が活発に活動しています。いわば外敵に対して攻撃を仕掛けている状態です。ニゾラールによってその外敵が撃退された場合でも、まだ免疫細胞はそこに残って攻撃を続けていることがあり、それが原因で炎症が続いてしまうことがあるのです。原因が真菌ではなくなっている場合は、別の治療薬が必要になります。免疫細胞の働きを抑える薬が求められるのです。一般的にニゾラールを使用した後で用いる薬は、ステロイド系の外用薬となります。すでにニゾラールにより真菌は殺菌されているので、ステロイド薬を使用しても原因菌が増えてしまうことはありません。ですから効果も非常に高くなるとされています。医療機関によってはニゾラールと一緒にステロイド剤をあるようです。これは原因となる真菌を殺菌しつつ、炎症を抑えるという目的に基づくものです。なお症状が良くなったからといって薬を塗るのを止めてしまえば、炎症が再発することもあります。必ず医師の指示に従って使用するようにしましょう。